2025.06.19
<2025年度事業活動方針>
「インターネット広告の更なる社会的信頼確立のためのアクション継続と対外情報発信強化」
インターネット広告の社会的信頼と健全性の確保に係る課題の解決に向けて、一層の対応の強化を図るべく、具体的なアクションを実行していきます。
1.インターネット広告市場の健全化に向けた課題への対応
- プラットフォーム各社と連携した詐欺広告対策を継続・強化します。広告モニタリングを通年で行い、悪質な詐欺広告の排除に向けた取り組みを行います。
- 性的な表現を含む広告の問題について、広告関係者における対策の実態と課題を把握し、特に未成年者の保護の観点から必要な対応策を検討・実施していきます。
2.広告掲載に関する自主ルール作りと法令遵守の啓発
- インターネット広告掲載に関する業界指針の策定と啓発を推進します。「インターネット広告掲載基準ガイドライン」の見直しを行い、現状に即したルール作りを検討します。
- 景品表示法や薬機法など広告関係法規に関する知識やコンプライアンス意識を高めるセミナーを継続して実施し、法令及び自主ルール遵守の意義を会員に広く啓発します。
3.消費者に関するデータの取扱いに関する原則の実践と課題検討
- 広告・マーケティングにおける消費者に関するデータの取扱いについて、望ましい基本原則を示し、関連ガイドラインの見直しを進め、広く業界内外に実践を促していきます。
- 子供・青少年の保護や政治的な広告でのデータ利用など、社会的に関心の高い課題について、国内外の法令等の動向を踏まえ、自主的な規律の在り方・考え方を整理します。
4.ビジネスに関連する規制や施策等についての情報共有
- インターネット広告ビジネスに関連する法令や行政によるガイドライン、ガイダンス等について、会員への周知・共有を行い、理解の浸透を図ります。
- 一般社団法人デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)の取り組みや、他団体・機関と連携した違法サイト等の情報提供など、広告の取引品質の適正化に向けた施策を推進します。
5.業界内外への情報発信の強化
- 多様化・複雑化するインターネット広告の技術や仕組みについて、正しい実態把握と情報発信を行い、広告主を含む各ステークホルダーの理解を深め、認識を共通化していきます。
- 消費者への啓発や社会全体に向けた情報発信について、「インターネット広告に関するユーザー意識調査」を起点に、必要かつ具体的なアクションを検討します。
6.成長領域への対応と海外情報の積極的な収集
- 今後成長が見込まれる領域や、新しい広告の技術や手法について、海外の諸機関・団体の情報も収集して研究し、協調して取り組むべきテーマを見極めて対応します。
- 更なる活性化が期待されるコンテンツを中心としたデジタル広告領域や音声広告等について、引き続き健全な発展のための啓発やケーススタディなどを行います。
7.JIAAの組織基盤の見直し・強化
- インターネット広告市場の拡大や課題の多様化、高度化に応じ、事業活動を安定的かつ積極的に推進するために、組織基盤の在り方を見直し、活性化・強化を図ります。
<委員会・部会・研究会>
恒常的な活動を行う委員会と、専門分野のテーマに集中的に取り組む部会を設置し、参加する会員により構成しています。必要に応じて、委員会・部会内に特定の課題を協議する分科会、実務的な作業を行うワーキンググループ、具体的な企画を実行するプロジェクトを設置し、活動を行います。また、新たな領域等の発展を支援する研究会を設置し、調査研究を行います。
機能別委員会
マネジメント委員会
委員長:矢嶋弘毅(株式会社 博報堂)
協会の組織運営及び事業活動の諸課題について、戦略的方向付けを行います。また、業界全体でのコンプライアンス意識の浸透と強化に取り組みます。社会的課題に関してステークホルダーとの関係構築を図り対応するとともに、詐欺広告の問題への具体的対策を推進します。
<プロジェクト/ワーキンググループ>
- コンプライアンスプロジェクト
- 広報政策プロジェクト
- 詐欺広告対策ワーキングチーム
啓発共有委員会
委員長:新村尚貴(株式会社 日経BP)
基礎的な実務知識に関する研修会の実施やテキスト等の発行により、人材教育・ナレッジ共有を推進します。また、市場動向や業界トレンドを把握する調査を行います。
<プロジェクト>
- 研修プロジェクト
- 市場動向調査プロジェクト
ユーザーコミュニケーション委員会
委員長:松山 歩(X Corp. Japan株式会社)
インターネット広告に対するユーザーの意識を調査によって把握し、ユーザー視点を重視した活動を行うための根拠とするとともに、ユーザーへの情報発信、啓発活動を検討・推進します。
<プロジェクト>
- ユーザー調査プロジェクト
- ユーザー啓発プロジェクト
課題別委員会
広告基準委員会
委員長:白川美紀(株式会社 日本経済新聞社)
広告審査実務の参考となる最新の知見や事例など、審査情報の共有化を図ります。また、昨今の市場環境の変化を踏まえ、広告掲載の可否判断に関するガイドラインの見直しを行います。
<プロジェクト/分科会>
- 広告審査プロセス共有プロジェクト
- 広告掲載基準ガイドライン分科会
測定指標委員会
委員長:岩崎秀昭(株式会社 博報堂)
広告の成果・効果の測定に関する指標や手法、基準に関する情報収集を行い、標準的な考え方の整理を進め、インターネット広告の価値を正しく示すための環境を整えます。
データポリシー委員会
委員長:福武雅則(株式会社 NTTドコモ)
消費者に関するデータの適正な取り扱いに関して、個人情報保護法等の国内外の規制動向や技術動向を踏まえ、ビジネスの実態に即した業界自主ルールの構築と普及を図ります。
- インフォメーションアイコン認定プログラム
JIAAが定めるガイドラインを遵守する事業者のサービスを認定し、ターゲティング広告等に業界共通のインフォメーションアイコンを表示するプログラムを推進しています。
取引品質向上委員会
委員長:齋藤菜津子(LINEヤフー株式会社)
広告取引の品質に関する課題を解決するための具体的施策を検討・実行します。JICDAQに関するJIAAの窓口の役割を担うほか、著作権団体と連携した海賊版サイト対策を推進します。
- JICDAQ(一般社団法人デジタル広告品質認証機構)
JIAA、日本アドバタイザーズ協会、日本広告業協会の3団体が設立した認証機構です。無効トラフィック対策とブランドセーフティに関する事業者の業務プロセスの認証を行っています。
テーマ別部会
デジタルオーディオ広告部会
座長:坂谷 温(株式会社radiko)
デジタルオーディオ広告の課題を把握し、推奨フォーマットの普及啓発やセミナーによる情報発信等を通じて、市場活性化に向けた活動を推進します。
研究会・その他
コンテンツマーケティング研究会
座長:長崎亘宏(株式会社講談社)
メディアのコンテンツを基点としたデジタル広告・マーケティング施策について研究を行い、セミナーを通じたケーススタディ等を行います。
周年事業プロジェクト
設立25周年記念事業として、インターネット広告業界の歴史、知見、情報等を記録・共有化する事業を推進します。
DDAI(データ・ドリブン・アドバタイジング・イニシアティブ)
広告プラットフォーム事業者による会員組織で、ユーザーがデータ利用の可否を簡便に選択するための統合オプトアウトサイトの運営や、ターゲティング広告に関する啓発を行っています。
DDAI Webサイト(https://www.ddai.info/)
● 会員内外を対象とした主催・共催セミナーの実施
● ウェブサイトを活用した情報共有の充実化、コミュニケーション効率化の推進
● 会員向けメールマガジンの発行
● 違法有害サイト情報、海賊版サイト・アプリ情報、消費者トラブル通信販売会社情報の提供
● インターネット広告健全化運動の実施(広告モニタリング調査等)
● 関係諸官庁等の関連政策への対応・連携