2022.06.17
2022年度事業活動方針
「インターネット広告の、新たなステージでの価値創造に向けた取り組みをスタートする」
本年度は、テクノロジーの進化と市場の成長とともに「自律」へ進む新たなステージで、次のテーマについて具体策の実行に取り組みます。
1.市場健全化・活性化に向けた施策
(1)品質向上と倫理啓発
- 不適切な広告フォーマットや、虚偽・誇大、不適切な表示・表現の広告掲載・配信を排除する取り組みを強化し、推進していきます。広告規制や企業の社会的責任に関し、セミナー等を通じて会員の倫理・コンプライアンス意識の向上と啓発を図ります。
- ブランドセーフティ、無効トラフィック対策の取り組みの一環として、「一般社団法人デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)」の事業活動を推進します。
(2)ユーザー情報の保護と利活用環境の整備
- 改正個人情報保護法等の法令に即した業界ガイドラインやガイダンスを整備し、業界自主ルールの周知啓発を行います。ユーザー識別に関する技術動向や、情報の外部送信に関する新たな規律も考慮し、会員の理解促進のための施策を推進します。
- ユーザー保護とデータ利活用のバランスの取れた環境を目指し、広告主や一般ユーザーの理解に向けた啓発の取り組みも進めます。
(3)新たな広告・マーケティング価値研究
- インターネットメディアのコンテンツ体験から得られる広告価値の分析やケーススタディなどの情報共有を通じ、有効な活用に向けた研究を行います。
- 新たなデバイス、技術の登場や社会環境・情報環境の変化に対応し、次世代に向けた広告・マーケティング手法の研究を進めます。
(4)情報共有・発信の強化
- eラーニングや各種資料のアーカイブを整え、内外への啓発活動や情報発信を充実させます。会員へ活動のプロセスと成果を共有するとともに、アセスメント調査を実施し、活動に反映させます。
- 貴重な文化産業遺産でもあるインターネット広告の歴史を保存・共有するプロジェクトを推進します。
2.ユーザーとの対話・啓発の推進
- 継続して「インターネット広告に関するユーザー意識調査」を実施し、ユーザーのインターネット広告に対する声を、JIAAの活動の根拠とします。
- ユーザーに向けて、インターネット広告が消費社会に果たしている役割や価値、及びJIAAの活動の意義を伝える啓発活動を実施します。
3.対外連携活動の強化
- 国内外のステークホルダーとの対話を通じ、相互理解と信頼関係の維持・発展に努めます。協力関係にある関係諸機関・団体とは、緊密な連携を維持し、継続します。
- 民間団体間で情報共有を図り、課題の把握・解決策の検討に資することで、広く広告・マーケティング界全体の価値向上に貢献します。
委員会・部会
恒常的な活動を行う委員会と、専門分野のテーマに集中的に取り組む部会を設置し、参加を希望する会員で構成しています。また、必要に応じて、委員会・部会内に特定の課題を協議する分科会、実務的な作業を行うワーキンググループ、具体的な企画を実行するプロジェクトを設置し、活動を行います。
機能別委員会
マネジメント委員会
委員長:矢嶋弘毅(株式会社 博報堂DYメディアパートナーズ)
組織運営及び事業活動の諸課題について、戦略的方向付けを行います。また、業界全体でのコンプライアンス意識の浸透と強化に取り組みます。社会的課題に関しては、ステークホルダーとの関係構築を図り、社会とのコミュニケーションを推進します。
<プロジェクト>
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- コンプライアンスプロジェクト
- 広報政策プロジェクト
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啓発共有委員会
委員長:林 孝憲(楽天グループ株式会社)
研修会の実施やテキストの発行により、実務に携わる新人や若手、転職者への教育・啓発を推進します。また、市場動向や業界トレンドを調査・把握し、会員内での共有を行います。
<プロジェクト>
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- 研修プロジェクト
- 市場動向調査プロジェクト
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ユーザーコミュニケーション委員会
委員長:松山 歩(Twitter Japan株式会社)
インターネット広告に対するユーザーの意識を調査によって把握し、ユーザー視点を重視した活動を行うための根拠とするとともに、ユーザーへの情報発信、啓発活動を推進します。
<プロジェクト>
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- ユーザー調査プロジェクト
- ユーザー啓発プロジェクト
課題別委員会
広告基準委員会
委員長:本田宗徳(株式会社 日本経済新聞社)
広告審査のレベルや知見の向上を図るため、最新の審査情報の共有を行います。また、昨今の市場環境を踏まえて「インターネット広告掲載基準ガイドライン」の再改訂を行います。
<プロジェクト>
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- 広告審査プロセス共有プロジェクト
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測定指標委員会
委員長:山田 覚(株式会社 博報堂DYメディアパートナーズ)
広告効果測定に関する理解促進を図り、インターネット広告の価値を正しく示すための環境を整えます。測定や指標に関する情報収集を行い、標準的な考え方の整理を行います。
データポリシー委員会
委員長:福武雅則(エヌ・ティ・ティレゾナント株式会社)
利用者データの適正な取り扱いに関して、改正個人情報保護法等の国内外の規制動向や技術動向を踏まえ、ビジネスの実態に即した業界自主ルールの構築と普及を図ります。
<ワーキンググループ>
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- DMP WG
- CMP WG
- インフォメーションアイコン認定プログラム
JIAAが定めるガイドラインを遵守する事業者のサービスを認定し、ターゲティング広告等に業界共通のインフォメーションアイコンを表示するプログラムを推進しています。
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取引品質向上委員会
委員長:片岡 裕(ヤフー株式会社)
広告の品質に関する課題を解決するための具体的施策を検討・実行します。JICDAQに関するJIAAの窓口の役割を担うほか、著作権団体と連携した海賊版サイト対策を推進します。
- JICDAQ(一般社団法人デジタル広告品質認証機構)
JIAA、日本アドバタイザーズ協会、日本広告業協会の3団体が設立した認証機構です。無効トラフィック対策とブランドセーフティに関する事業者の業務プロセスの認証を行っています。
テーマ別部会
技術部会
座長:徳久昭彦(デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社)
業界の技術的課題や実態を調査・研究し、各活動における解決を支援します。また、DDAI特別事業を推進します。
- DDAI(データ・ドリブン・アドバタイジング・イニシアティブ)
広告プラットフォーム事業者による会員組織で、ユーザーがデータ利用の可否を簡便に選択するための統合オプトアウトサイトの運営や、ターゲティング広告に関する啓発を行っています。
研究会・その他
コンテンツマーケティング研究会
座長:長崎亘宏(株式会社講談社)
メディアと広告主による広告コンテンツに関し、セミナーを通じたケーススタディを行います。
アーカイブプロジェクト
インターネット広告の歴史、知見、情報、資料等を収集・保存・共有化する活動を推進します。
● 会員内外を対象とした主催・共催セミナーの実施
● ウェブサイトを活用した情報共有の充実化、コミュニケーション効率化の推進
● 会員向けメールマガジンの発行
● 違法有害サイト情報、海賊版サイト・アプリ情報、消費者トラブル通信販売会社情報の提供
● インターネット広告健全化運動の実施(広告モニタリング調査等)