2023.08.01更新
2023.06.15作成
<2023年度事業活動方針>
「インターネット広告の新たなステージでの基盤を確立する」
市場環境の急速な変化の中、引き続きインターネット広告の信頼・品質・価値の向上に取り組み、市場の更なる健全な発展と活性化による価値の創造を目指します。新たなステージでの基盤を築き上げるべく、本年度は、次のテーマについて具体策を実行します。
1.市場健全化・活性化に向けた施策
(1)倫理啓発と広告品質の適正化
- 広告業務の変化、会員の増加・多様化に対応し、関連法令セミナーの実施やeラーニング等の整備により、広告ビジネスへのより一層の倫理啓発を進めます。
- JICDAQ認証事業の推進、他団体との連携による不正事案への対応などの活動を通じて、広告品質の適正化に向けた対策を継続します。
- 不当・不適切広告の排除に向けて「広告モニタリング調査」等の取り組みを強化、推進します。
(2)ユーザー情報の保護と利活用環境の整備
- 改正電気通信事業法における利用者情報の外部送信規律を受け作成したガイダンスを活用し、事業者・利用者双方の理解に向けた周知啓発を行います。
- 昨今の規制動向や技術動向を踏まえ、「プライバシーポリシーガイドライン」と「行動ターゲティング広告ガイドライン」の再改定・統合の検討を開始します。
(3)新たな広告・マーケティング価値研究
- 環境変化と新たな機会創出に繋がる広告・マーケティング手法について、調査研究を行いながら、新領域のメディアやテクノロジーへの対応の在り方を検討します。
(4)情報共有・発信の強化
- オンラインセミナー等も併せ、会員への速やかで有用な情報の共有を行うとともに、ウェブサイトでの活動のプロセスの共有と成果の発信を強化します。
- インターネット広告の足跡に関する情報の保存・共有に関する検討を継続して行います。
2.ユーザーとの対話・啓発の推進
- 継続して「インターネット広告に関するユーザー意識調査」を実施し、インターネット広告についてのユーザーの意識を把握・理解し、JIAAの活動の根拠とします。
- ユーザーへのインフォメーションアイコン等の周知と利用促進を図るなど、インターネット広告への受容性の向上に資する啓発活動を推進します。
3.対外連携活動の強化
- ステークホルダーとの対話を通じ、健全な関係の維持、発展に努めるとともに、業界活動への理解促進と適正なルール作りへの協力・働きかけを行います。
- インターネット広告領域にとどまらない課題が頻出する中、他の諸団体との情報共有、連携を進め、広く広告・マーケティング界全体の価値向上に貢献します。
<委員会・部会>
恒常的な活動を行う委員会と、専門分野のテーマに集中的に取り組む部会を設置し、参加を希望する会員で構成しています。また、必要に応じて、委員会・部会内に特定の課題を協議する分科会、実務的な作業を行うワーキンググループ、具体的な企画を実行するプロジェクトを設置し、活動を行います。
機能別委員会
マネジメント委員会
委員長:矢嶋弘毅(株式会社 博報堂DYメディアパートナーズ)
協会の組織運営及び事業活動の諸課題について、戦略的方向付けを行います。また、業界全体でのコンプライアンス意識の浸透と強化に取り組みます。社会的課題に関しては、ステークホルダーとの関係構築を図り、社会とのコミュニケーションを推進します。
<プロジェクト>
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- コンプライアンスプロジェクト
- 広報政策プロジェクト
啓発共有委員会
委員長:新村尚貴(株式会社 日経BP)
研修会の実施やテキストの発行により、インターネット広告の実務に携わる新人や若手、転職者への教育・啓発を推進します。また、市場動向や業界トレンドを把握する調査を行います。
<プロジェクト>
-
- 研修プロジェクト
- 市場動向調査プロジェクト
ユーザーコミュニケーション委員会
委員長:松山 歩(Twitter Japan株式会社)
インターネット広告に対するユーザーの意識を調査によって把握し、ユーザー視点を重視した活動を行うための根拠とするとともに、ユーザーへの情報発信、啓発活動を推進します。
<プロジェクト>
-
- ユーザー調査プロジェクト
- ユーザー啓発プロジェクト
課題別委員会
広告基準委員会
委員長:白川美紀(株式会社 日本経済新聞社)
広告審査のレベルや知見の向上を図るため、最新の審査情報の共有化を図ります。また、昨今の市場環境や規制の動向を踏まえ、法令や自主ルールの理解促進に寄与する活動を行います。
<プロジェクト>
-
- 広告審査プロセス共有プロジェクト
測定指標委員会
委員長:岩崎秀昭(株式会社 博報堂DYメディアパートナーズ)
広告効果測定に関する理解促進を図り、インターネット広告の価値を正しく示すための環境を整えます。測定や指標に関する情報収集を行い、標準的な考え方の整理を行います。
データポリシー委員会
委員長:福武雅則(株式会社 NTTドコモ)
利用者データの適正な取り扱いに関して、個人情報保護法等の国内外の規制動向や技術動向を踏まえ、ビジネスの実態に即した業界自主ルールの構築と普及を図ります。
<ワーキンググループ>
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- DMP WG
- CMP WG
- インフォメーションアイコン認定プログラム
JIAAが定めるガイドラインを遵守する事業者のサービスを認定し、ターゲティング広告等に業界共通のインフォメーションアイコンを表示するプログラムを推進しています。
取引品質向上委員会
委員長:片岡 裕(ヤフー株式会社)
広告取引の品質に関する課題を解決するための具体的施策を検討・実行します。JICDAQに関するJIAAの窓口の役割を担うほか、著作権団体と連携した海賊版サイト対策を推進します。
- JICDAQ(一般社団法人デジタル広告品質認証機構)
JIAA、日本アドバタイザーズ協会、日本広告業協会の3団体が設立した認証機構です。無効トラフィック対策とブランドセーフティに関する事業者の業務プロセスの認証を行っています。
テーマ別部会
技術部会
座長:徳久昭彦(デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社)
業界の技術的課題や実態を調査・研究し、各活動における解決を支援します。また、DDAI特別事業を推進します。
- DDAI(データ・ドリブン・アドバタイジング・イニシアティブ)
広告プラットフォーム事業者による会員組織で、ユーザーがデータ利用の可否を簡便に選択するための統合オプトアウトサイトの運営や、ターゲティング広告に関する啓発を行っています。
<研究会・その他>
コンテンツマーケティング研究会
座長:長崎亘宏(株式会社講談社)
メディアと広告主による広告コンテンツに関し、セミナーを通じたケーススタディ等を行います。
デジタルオーディオ広告研究会
座長:坂谷 温(株式会社radiko)
デジタルオーディオ広告の課題や可能性を考察し、市場環境の整備に向けた提言等を行います。
アーカイブプロジェクト
インターネット広告の歴史、知見、情報、資料等を収集・保存・共有化する活動を推進します。
● 会員内外を対象とした主催・共催セミナーの実施
● ウェブサイトを活用した情報共有の充実化、コミュニケーション効率化の推進
● 会員向けメールマガジンの発行
● 違法有害サイト情報、海賊版サイト・アプリ情報、消費者トラブル通信販売会社情報の提供
● インターネット広告健全化運動の実施(広告モニタリング調査等)